身体の左右差って改善した方がいいのかな❓ちょっとマニアックな人向けの話 笑
2021.12.28
こんにちは🤙
トレーナーの菅原です😊✨✨
アローのお客様の中には姿勢改善が目的の方も多くいらっしゃいます👫
身体のチェックをすると、左肩が下がっているとか、右の骨盤が上がっているとか、左右対称でない人が多く見受けられます。
「だいぶ偏ってますね〜」、、、
「じゃあ、まず身体を整えていきましょう❗️」ってなったりすることもあります。
当たり前のようにやりとりしているんですが、
そもそも身体は左右対称がいいものなんでしょうか❓
左右差は改善した方がいいのでしょうか❓
今回はそんな疑問をテーマにしてお話していきます❗️
なるべく噛み砕きますが、ちょっと眠くなるくらい専門的で難しいかもしれません😓
チャレンジしたい人は読んでみてくださいねっ 笑
そもそも身体は左右対称な構造ではないよって話
人間の身体は、左右対称な形に見えるんですが、それは表面だけの見た目で実は中身は違います。
皆さんの心臓は胸のど真ん中にありますか❓肝臓は❓胃は❓
そうです。左右対称ではないのです。
一つのお道具箱にギッシリ物が入っているのを想像してください。
その中の筆箱が少し右にずれるだけで、ハサミやのり、ホッチキスはズレないといけないわけです。
つまり一個だけが非対称とはならず、一個がズレていれば、周りの他のものも一緒にズレているはずです。
人間の内臓はそのように対象ではないのです😎
当然のことながら、この構造自体は手術でもしない限りまっすぐ対象にはならないですし、一つ一つの臓器も歪な形をしていますから、なおさら、それを左右対称にする、という考えはちょっとおかしな話です😥
内臓は実は筋肉でできているって話
この内臓の左右差があるが故に身体の動きの左右差も実は生まれやすくなってきます。
なぜかというと、内臓も実は筋肉なのです☝️
腕とか足についている身体の表面の筋肉は骨格筋と呼ばれています。
自分の意思でコントロールできる筋肉です。
心臓は心筋と呼ばれて、自分の意思ではコントロールできない筋肉。
血管や胃腸などは平滑筋と呼ばれ、こちらも自分ではコントロールできない筋肉です。
これらの内臓の筋肉は自分でコントロール出来ないってところが、普通の動かす手足の筋肉と違う点です。
しかし、一つ不思議な筋肉があります。
それが横隔膜という筋肉で、これは肺や心臓と他の臓器を隔てるようなドーム状の筋肉です。
この筋肉の不思議な点は、意識的に動かすことも出来るし、無意識に動かすことも出来るってところ。
横隔膜は呼吸などに働く筋肉で、この筋肉が動くことで人は呼吸ができます。
でも、呼吸って意識しなくても出来るし、意識してもできますよね❓
もし、意識しないと呼吸ができないとなれば、寝ている時に窒息してしまいます😱. . .
だから不思議なんです🤔
では、最初に述べたように内臓の非対称な構造により、身体の動きの左右差が生まれてくる、っていうのはどういうことかというと、
身体の右側に肝臓があるが故に、右の胸(肋骨)の方が左よりも出っぱりやすい構造になります💦
すると右の肋骨が浮きやすくなるので右の腹筋(腹斜筋)が働きにくくなる傾向があります😓
また横隔膜はドーム状と述べましたが、内臓に被さるようにして膜のような形で存在します。
ただし、右に肝臓があるので右の横隔膜は山形に盛り上がり、左の横隔膜はどちらかというと平坦になります。
想像つきますかね❓
レジャーシートを敷いた時に、地面の凹凸の影響で右側の方が盛り上がり、左側がフラットになるようなイメージです。
これが横隔膜で起こります。
横隔膜は息を吸う時に力が入ります。この時にドーム状の横隔膜は平坦になるのですが、この内臓の位置関係により常に左側の横隔膜は平坦な形(力が入ったような状態)になりやすいんです💪
つまり、横隔膜を左右に分けた時に、右の横隔膜は緩んでいて、左の横隔膜は働いている(収縮している)アンバランスな状態となります🤔
ちょっと言葉を変えると、、、
身体の右側はスイッチOFFの状態なのに、左側は常にスイッチONになっている状態☝️
その様なアンバランスでは身体の動きのパターン化が起こってきます。
特に起こりやすいパターンは右ばっかりに体重が乗っかり、左側に体重が乗せにくいパターンと言われています。
身体の左側は常にスイッチONの状態で足に力が入ってしまうため、床を押し返してしまい常にスイッチOFFの右足へ体重を乗せっぱなしの状態になってしまう、というわけです😨💧💧💧
左に体重を乗せたいんだけど、右の方へ突っぱねちゃうような。
これが人間で多いの動きのパターンです。
これは身体の構造からくるものなので、おそらく日本人であっても、欧米人であっても同じパターンの人が多いのではないかなと思います。
これを専門用語ではL-AICパターン(レフト・アンテリア・インテリア・チェイン パターン)と言います。
L-AICは、
横隔膜、大腰筋、腸骨筋、大腿筋膜張筋、大腿二頭筋、外側広筋の筋肉の繋がりを指します。
本来はこのL-AICとR-AICが交互にON、OFFになることで身体はスムーズに動ける訳ですが、
L-AICパターン優位がずっと続いていると、身体はどんどんアンバランスになってしまう、という訳です💀 💧💧💧
もっと深い話もいけますが、深入りはここまでにしておきます😏
左右差はそのままにしておくと良くないよって話
人の身体はそもそも構造が左右対称でない話、そのせいで身体の動き方にも左右差がある話をお伝えしてきました。
じゃあ、身体の構造自体を変えることができないってことは、身体は左右対称には出来ないし、そのままでいいのかしら❓. . .
身体のつくりは左右対称にはできないんですが、そもそもそれは問題ではなく、
問題は動きのパターンが偏っていて、それが続いてしまっているってところにあります😎
なぜ問題かというと、それが腰痛や膝の痛みなどの身体の不調に繋がってしまうからです。
つまり偏ってしまっている身体の動きのパターンを整えることは必要になります❗️
それは身体を動かすことで可能となるんですよっ😉
これは研究報告ですが、
スプリンターのシーズン前の膝周りの力を測定し、シーズン中の肉離れの受傷について追った研究👈
肉離れを受傷しなかった選手に、優位な筋力の左右差が見られなかった一方で、
肉離れを受傷した選手はシーズン前の膝周りの筋力に優位な左右差があったことが認められた。という報告があります。
これは何を指しているかというと、動きの偏りや身体の左右差と怪我の関連性はありますよってことです。
スプリンターって言うとアスリートレベルの話と感じてしまいますが、この仕組み自体は一般人でも一緒👈
陸上のウサインボルト選手が先天性の脊柱側湾症(背骨の捩れ)があるにもかかわらず、とても素晴らしい成績をおさめてきたのは、身体の歪みをうまく使いこなしていたためで、
ストライド(歩幅)を右と左で変えることで上手く身体を使いこなしていたためと考えられています📖
ボルトの先天的な脊柱の変形は極端な話ですが、
最初も述べたように全ての人間はほぼ同じような構造をしており、そもそも先天的に左右差があるってことを考えると、ボルトと同様に全ての人は身体を上手に使いこなす必要があるのかなぁと個人的には思っています🎅
また、ボルトの例からも、身体の左右差によって競技パフォーマンスが下がるか(競技成績が落ちるか❓)といったらそうでもないってことも言えます。
またそういった研究報告も実際にあります。
これを日常生活に置き換えると、身体の左右差によって歩けなくなるか❓といったらそうでもないって事。
でもこれはパフォーマンスの話で、パフォーマンスに関する事と障害に関しては切り離して考えないといけません❗️
ここまでをまとめると、、、
✔︎ 動きの左右差が大きくなると怪我をしやすくなる
✔︎ 左右差を改善しなくてもパフォーマンスは下がらない
(※左右差を改善するとパフォーマンスが上がるっていう研究報告もあります)
上記を考えると、左右差を改善させること(動きの偏ったパターンを改善させること)は大事なことってことがわかるかと思います😎
先程の研究報告にもあったように怪我をしてしまったらどうでしょう❓
その都度、競技パフォーマンスは下がってしまいますよね。。。
左右差があっても競技として上手く使いこなせばいい成績を納めることができる。
ただ、一方で障害の面ではやはり怪我をしやすいということです😓
これをもう一度、日常生活の話で考えると、
左右差があっても、身体を上手く使いこなせていれば階段の登り降りはできる。ただ、もしかすると膝を怪我してしまう可能性があるって事です😭
なので、左右差はそのままにしていいものか❓というと、、、
理学療法士目線からすると改善した方がいいって話になります。
さて、では改善のために何をしましょうか❓って話ですが、
ちょっと長くなってしまったので、実技篇はまた別の機会にコラムを書きますねっ
今回はちょっとマニアックな内容でした😅
ちょっとでも、「へぇ〜」ってなってもらえたら嬉しいです 笑
ではまた✋
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